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会長あいさつ

すおうの会会長

渡邊 彩子

(昭和40卒)

 2020年度は再度、私が会長をお引き受けすることになりました。これから2年間、どうぞよろしくお願いいたします。第6回総会はコロナ禍による第1次緊急事態宣言が解除されたすぐ後だったため、書面会議にいたしました。いまだオンライン会合ばかりで一堂に会する機会がありませんが、かえって遠方の方も講演会に参加できるなど、よい面もあるかと思います。
 すおうの会が多くの同窓の方々の賛同を得て発足してから2020年6月で10年が経ちました。その年に、母校の学長および関連学科の先生方、桜蔭会長の各氏をはじめ、全国で活躍する多くの会員の方々から寄稿いただき、創立10周年記念誌を刊行できましたことは誠に喜ばしいことでした。
 また、ホームページもリニューアルしましたので、これまでの活動や会報などを是非ご覧ください。

 本会は、戦前の女子高等師範学校、戦後の新制大学の家政学部、そして1992(平成4)年の改組により家政学部が廃止、1993(平成5)年に発足した生活科学部で被服学を学んだ卒業生、及び大学院修了生によって構成されています。(詳しくは本ホームページ「すおうの会の概要」をご覧ください。)
 戦後から今までを振り返ってみますと、家政学部被服学科の時代は、高度経済成長期であり、高度科学技術社会を目指した時代でした。被服学は、衣生活を科学的に解明することにより、“快適で豊かな暮らし”を追及していたと思います。そして衣服製作は外部化し、世の中の衣料が豊かになるとともに、一方で大量生産大量消費の経済の陰では消費者問題が浮上し、公害や環境問題も発生してきました。
 2000年頃からのバブル経済崩壊後は、価値観として経済優先ではなく、“生活優先の社会・共生の社会”が見直されてきました。そして環境負荷の大きい経済発展ではなく、SDGsのような“持続可能な社会”の目標に世界が真剣に取り組もうとしています。生活科学・被服学も同様に転換していくでしょう。
 2020年は新型コロナ感染症のパンデミックに世界中が苦しみました。日常生活は大きく変化しました。これに対して、私たち、生活科学・被服学を学んだ立場としては何をどのように考えて解決したらよいのでしょう。これはアフターコロナの問題でもあります。

 被服学を学んだ者からすると、環境問題にしても災害にしても、根幹は“何を大切にするか”という私たちの生活観にあると考えます。効率第一主義でない持続可能な社会を実現するには、社会・学問・教育が、衣生活のみならず、人の成長の原点ともいうべき「(家庭)生活の文化・科学と実践の在り方」を、これまでになく重要視することを祈願してやみません。
 すおうの会では大いに懇親を深め、ともに楽しみ、また、研修しながらそうしたことも話し合う会となることを願っております。会員の皆さまには、どうかご提案や記事を会員・役員にお寄せください。お待ちしております。